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京都の梅「城州白」と青谷梅林


城州白の実は、楕円形で先がやや尖っています。成長すると、色が白くなり、熟すと黄色みを帯びて、よい香りがします。大粒で、表皮はしっかり。柔らかい果肉がたっぷり入っています。
地元の酒造メーカーは城州白で梅酒を製造。香りの良いこの梅酒は全国的に有名になりました。また老舗和菓子店ではその創業者が、大粒で果肉が厚く、芳醇な香りのするこの梅に惚れ込み、和菓子作りに活かすと同時に、自社でも栽培を始めました。地元ではほとんどの方が城州白で梅干しを作られます。


●2月下旬~3月
白梅が咲きそろい、青谷は白い霞のような花に包まれます。梅まつりが行われ、大勢の観梅客が訪れます。
●5月
梅の実が大きく育っていきます。
●6月下旬
収穫時期。晩生のため、他の品種より遅めです。
●7月~10月
収穫後、梅干しや梅シロップを作ります。
●12月
梅の木の剪定


江戸時代から続く青谷梅林は明治時代に一度衰退しかけます。
しかし、村の有力者による「青谷保勝会」が観光PR誌を発行するなど尽力し、全国有数の梅の名勝として復活。
この頃、大粒の良い実の品種が生梅として販売され、戦後、梅酒や和菓子づくりにも利用されました。
この品種が「城州白」として現在に続いています。
